グループ全体で1000台超のヤマハ製品を導入し
ネットワークの安定運用を実現、Wi-Fi導入も一気に拡大

• ◎ヤマハ製品で構築したネットワークはトラブルが少なく、分かりやすいGUIで簡単に設定可能
• ◎無線ネットワークによる各種データの取得、システムへの自動登録など業務効率化を実現

コンシューマ用機器で構築されたネットワークはトラブルが発生し、Wi-Fi利用も限定的

医療法人誠心会グループは、鹿児島県日置市・いちき串木野市を中心に、複数の医療・介護・福祉施設を展開していますが、システム導入が遅れていたこともあり、2014年前後まではそれぞれの拠点がバラバラに、インターネット環境（LAN中心でWi-Fiは一部施設のみ）を整備して運用していました。かつて本部があった湯之元記念病院においても、Wi-Fi環境を順次拡張してきたものの、コンシューマ用ネットワーク機器で構築していたため、電波の届く範囲が狭く利用は限定的でした。また、グループ内にICTに詳しい担当者がいないこともあり、ブリッジングループなどによる障害が年に数回程度発生。機器を導入したベンダに都度依頼して丸一日かけて原因を究明して解決するといった状況でした。業務用VPNは2014年に導入済みでしたが、2020年の新病院（前原総合医療病院）開院時にセンターを移転。本部に電子カルテや介護記録などのシステムを整備する際に、医療用のVPNサービスを導入してセキュアな拠点間通信を実現しました。

分かりやすいGUIで簡単にVPN設定ができるヤマハ製品で統一

電子カルテの導入などICT化の推進にあわせ、順次拠点のネットワーク機器をヤマハ製品にリプレイスしていった同グループ。ネットワークについては、業務用、医療用、オンライン面会用を分離して設計・構築し、各拠点のルーターやスイッチ類についてはすべてヤマハ製品で統一しています。機能や性能はもちろん、分かりやすいGUIでVPNが簡単に設定でき、サポートが充実している点など運用面を評価しての導入でした。2020年9月には前原総合医療病院が新たに開設され、データセンターおよび本部機能を新病院に移転しましたが、ここでもルーターについてはヤマハ製品が全面的に採用されています。

ベッドセンサー/インカムを活用した業務効率化とスムーズなオンライン面会を実現

2021年には、県の「介護サービス事業所ICT導入支援事業」に応募し、地域住民も利用できるスポーツジムなどを併設する大規模な外部介護付有料老人ホーム「ビクトリア街」にて、ベッドセンサーやインカムなどのICT機器と併せ、WLX212などヤマハのネットワーク機器を追加導入。新型コロナ対策として欠かせないオンライン面会やゲスト用オープンWi-Fiサービス、タブレットを用いたベッドサイドでの記録などを実現しました。さらに、ベッドセンサーによる各種データの取得＆システムへの自動登録など、さらに一歩進んだICT活用により、業務効率化につながっています。WLX212については、仮想コントローラ機能や一括設定、無線の見える化など、効率運用を支援する機能などが選定のポイントとなりました。2021年4月以降、ヤマハのルーターを導入した前原総合医療病院を含めグループ全体、ノントラブルで快適なネットワーク環境をご利用いただいており、構築・運用ベンダからも「万が一ループが発生してもネットワーク全体にまで影響しないので安心です」とその安定性について高い評価を得ています。

医療用VPN/業務用VPN用にRTX1210×2台を、スポーツジムのお客様やオンライン面会など外部アクセス用にNVR500を導入。その配下に、L3スイッチSWX3200×2台をスタック構成とし、各フロアのディストリビューションスイッチ（SWX2310）まで冗長化。このほかWi-FiアクセスポイントWLX212を導入するなど、ビクトリア街だけでも総計100台を超えるヤマハ製品で大規模なネットワークを構築している。

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（2022年06月08日掲載）