社会福祉法人 手稲ロータス会

ヤマハネットワーク製品でWi-Fi環境を再構築
安定した接続環境で介護記録業務の効率化を実現

  • ◎有線接続のPCがある事務室等で記録業務をおこなう際に、入所者(利用者)との距離が離れてしまう時間があった
  • ◎改善策として家庭用の無線LANアクセスポイントを導入したが、接続が不安定で記録業務に影響を及ぼしていた

導入の背景

広い施設内のどこにいても介護記録ができるようWi-Fi環境の刷新を決断

社会福祉法人 手稲ロータス会が札幌市内に展開する老人保健施設「手稲あんじゅ」および、在宅地域支援施設「手稲ゆうゆう」では、サービスステーションに設置された有線接続のPCを用いて、介護記録を入力していました。介護職リーダーは毎日2時間前後を入力業務に費やしており、このほか看護やリハビリのスタッフも、それぞれ日々記録業務が課されています。入力業務にあたっている間、入所者(利用者)はサービスステーションから目が届くホールで過ごしていますが、入力に集中している間はどうしても介護現場から離れがちだったと言います。そこで、場所を選ばず利用者の近くで業務ができるよう、Wi-Fi接続したタブレット端末を用いて入力することに。ただし、コロナ禍でのリモート面会用に導入していた家庭用無線LANアクセスポイント(2020年6月導入)は電波の届く範囲が狭く、利用中に途切れるなど安定性に課題を感じていたことから、ICT全般に関するパートナーである都築電気株式会社(以下都築電気)にWi-Fi環境の刷新を相談しました。

選定の理由

将来のナースコールシステムでの利用も想定し、パートナーが推奨するヤマハネットワーク製品導入を決定

介護保険制度のスタートに伴い、都築電気の協力を得て、PCや記録システム、リモート面会の仕組みなどを整備してきた手稲ロータス会。近い将来、既存の旧式ナースコールシステムを、スマートフォン連動の最新サービスにリプレイスする計画もあり、今回のWi-Fi環境刷新はそれに向けたネットワーク基盤強化の一環だったそうです。この点についても、都築電気から“今回提案したヤマハのネットワーク製品なら大丈夫”とお墨付きがあったことが決め手となり、2021年3月、ヤマハの無線LANアクセスポイント「WLX313」の導入が決まりました。都築電気によって、各施設のフロアにくまなくWi-Fi電波が行き届くアクセスポイントの設置箇所検討などが進められた結果、「手稲あんじゅ」に7台、「手稲ゆうゆう」に3台、計10台を導入・設置することに。

手稲あんじゅ1階の設置例

導入後の効果

リモート面会/面談、Web会議/研修で安定した通信を確認、今後利用者の安全・安心実現に期待

2021年3月には設置工事が完了。タブレットでの介護記録システム本格運用に先立ち、入所者とご家族のリモート面会や入所希望者のリモート面談のほか、手稲ロータス会全体のWeb会議やWeb研修などで新しいWi-Fi環境の利用がスタートし、施設内のあらゆる場所で安定して利用できることを確認したそうです。現在10月からの本格運用に向け諸々準備を進めている段階ですが、10月以降、同期(クラウドへのデータ保存)がスムーズにかつ確実におこなわれることで、介護職や看護職、リハビリのスタッフなどすべての職員が場所を選ばず入所者(利用者)の近くで入力できるようになり、健康と安全面の確保において、サービスレベルの向上を期待されています。

手稲あんじゅに設置された無線LANアクセスポイント 手稲あんじゅに設置された無線LANアクセスポイント
手稲ゆうゆうに設置された無線LANアクセスポイント 手稲ゆうゆうに設置された無線LANアクセスポイント

ユーザーの声

社会福祉法人 手稲ロータス会 在宅部門長 今野 慎司 氏(写真左)/入所部門長 黒畑 一哉 氏(写真右)

記録システムは一旦ローカル(タブレット)にデータが保存されるので、同期に失敗してもやり直せば良いですが、近い将来刷新を予定しているナースコールシステムについては入所者の命に関わるものなので、Wi-Fi環境についても安定稼働が絶対条件となります。今後、用途が拡がりWi-Fiアクセスが増えていくなか、ネットワークの安定性や快適性は重要課題です。その意味でヤマハのネットワーク製品に対する期待は大きいものがあります。またヤマハブランド全体では楽器やオーディオなどの製品が有名ですが、視覚の衰えがみられる入所者(利用者)についても、音楽を聴いたり演奏したりすることで、楽しみがひとつ増えるのではと考えおり、音楽をテーマとした介護施設向けのサービスについてもぜひ開発・提案いただきたいと思います。

社会福祉法人 手稲ロータス会

導入企業様

社会福祉法人 手稲ロータス会

社会福祉法人 手稲ロータス会様

昭和63年(1988年)6月に法人認可を受けて発足。翌平成元年(1989年)6月に「特別養護老人ホーム 手稲ロータス」を開設し福祉事業の道を歩み始める。その後、札幌に老人保健施設「手稲あんじゅ」とグループホーム「手稲ゆうゆう」を、さらに、音更町にはほぼ同規模の老人保健施設「あんじゅ音更」と特別養護老人ホーム「ロータス音更」を順次開設し、5つの事業所を拠点に通所事業や居宅支援・訪問介護事業など23の事業を運営。約400名の職員が一丸となり、“法人の理念「4つの笑顔(ご利用者様の笑顔、ご家族様の笑顔、地域の皆様の笑顔、職員の笑顔)を大切にし、清浄な花を咲かせるロータス(蓮)」の名にふさわしい、明るい笑顔とこまやかな思いやりに満ちた介護事業”を目指す。

所在地
北海道札幌市手稲区稲穂5条2丁目6-5
Webサイト
社会福祉法人 手稲ロータス会様

販売・施工パートナー様

都築電気株式会社

ヘルスケア営業統括部 第一営業部 山西 健介 氏

将来のナースコールシステム対応を含め、手稲ロータス会さまが必要とする機能要件を優れたコストパフォーマンスで実現していることを評価しました。ヤマハ独自の「LANマップ」で、ルーターやその配下のネットワーク機器、端末など、ネットワーク全体の構成図を自動作成でき、機器以上の検知&アラート表示や、CPU/メモリ/トラフィックなどパフォーマンス監視により、運用サポートを効率化できる点も魅力です。

本社 東京都港区新橋6丁目19番15号
創業  1932年5月1日
URL  https://www.tsuzuki.co.jp/

都築電気株式会社

(2021年11月04日掲載)


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