時々つながらない : WLX402
管理番号:YMHAP-4361
このトラブルシューティングの対応機種は、 WLX402です。
インデックス
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症状
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切り分け手順
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トラブル対処方法
症状:時々つながらない
このトラブルシューティングでは、無線LAN環境を使用の際に、普段は接続出来ているが、時々つながらないことがある場合の対処方法を提供します。
問題を把握し、該当箇所の説明をお読みいただくことで、問題解決への近道となります。
ご使用の無線端末の設定方法については、取扱説明書などを確認してください。
切り分け手順:見える化ツールを確認し、問題の切り分け作業を行います。
1-1 から順に確認してください。
1-1
CRCエラーの発生状況を確認し、以下の条件をすべて満たしている場合は、「NG」に進んでください。
1.見える化ツールのスナップショットに「使用しているチャンネルのCRCエラーが40%以上になりました」
または「使用しているチャンネルのCRCエラーが40%を超えています」が記録されている。
2.1.の記録が周期的に発生している。
※周期性はCRCエラー率表示画面やログ一覧表示画面で確認できます。
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 状態表示

WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 無線LAN情報 > CRCエラー率表示

WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > レポート > ログ一覧表示

NGの場合
- CRCエラー率上昇が記録されている時間に電波干渉が発生している可能性があります。
こちらをご覧ください。
1-2
チャンネル使用率の状況を確認し、以下の条件をすべて満たしていますか?
1)
見える化ツールのスナップショットに「チャンネル使用率が40%以上になりました」
または「チャンネル使用率が40%を超えています」が記録されている。
2)
1)の記録が周期的に発生している。周期性はチャンネル使用率表示画面やログ一覧表示画面で確認できます。
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 状態表示

WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 無線LAN情報 > チャンネル使用率表示

WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > レポート > ログ一覧表示

1-3
見える化ツールの 無線LAN情報 > 状態表示画面 で対象のスナップショットを表示したとき、スループットグラフが以下の状態であるか確認してください。該当するものがあれば「NG」に進み、対応する番号の対処方法を試してください。
1.スループットが高い値(IEEE802.11a/gで20Mbps程度、IEEE802.11nで100Mbps程度、IEEE802.11acで500Mbps程度)を示している
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 状態表示 > 対象ログの「表示」

2.スループットが低い値(10Mbps 以下)を示している
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 状態表示 > 対象ログの「表示」

NGの場合
- アクセスの集中を分散させることで改善することがあります。
こちらにお進みください。
- WLX402が使用中のチャンネルと同じチャンネルを使用する他の無線LANアクセスポイントの影響を受けていることが考えられます。
こちらにお進みください。
1-4
接続を試みているWLX402と同名のSSIDを使用している無線LANアクセスポイントが、周辺で稼動していないか確認してください。同名のSSIDが稼動している場合は、「NG」に進んでください。
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール

NGの場合
- 同名のSSIDで無線セキュリティー設定等が異なる別の無線LANアクセスポイントに接続を試みている可能性があります。
こちらをご覧ください。
1-5
5GHz帯を使用している場合、WLX402 前面のLED「5GHz」の点灯状態を確認してください。点滅していることがある場合は、「NG」に進んでください。

NGの場合
- レーダー波の検知によって、チャンネル移動が頻繁に発生している可能性があります。
こちらをご覧ください。
1-6
無線端末のワイヤレス ネットワークアダプターの設定を確認してください。省電力モードに設定されている場合は、「NG」に進んでください。
NGの場合
- 無線端末のワイヤレス ネットワークアダプターがスリープ状態に入っているときは、通信できない可能性があります。
こちらをご覧ください。
時々つながらないときに周期性が見つからない場合には、接続できない時間にCRCエラー率かチャンネル使用率のスナップショットが記録されていないか確認してください。これらのログが記録されているときは、その時間にCRCエラーの要因となる電波干渉やアクセスの集中が起こる原因がないか調査し、問題の解決を試みてください。
多くの電波干渉に対しては、チャンネルの変更が有効です。こちらをご覧ください。
アクセスの集中には接続端末の分散が有効です。こちらをご覧ください。
トラブル対処方法
この項目では、フローチャートで切り分けた各設問の対処方法を紹介します。
2-1 電波干渉が発生しているときの対処方法
2-2 アクセスが集中しているときの対処方法
2-3 接続したいWLX402と同名のSSIDで、異なる無線セキュリティー設定の無線LANアクセスポイントが、周辺で稼動しているときの対処方法
2-4 レーダー波を検知しているときの対処方法
2-5 無線端末の省電力設定を無効にする
◆2-1 電波干渉が発生しているときの対処方法
CRCエラー率の上昇が記録されている時間に電波干渉が発生している可能性があります。エラー発生時間に周期性が見られる場合、その時間に電波干渉する原因が周囲にないか確認してください。
例)昼休みに電子レンジを使用すると、CRCエラー率が高くなり接続できないことがある。
◇チャンネルを変更する
同一チャンネルを使用している無線LANアクセスポイントや、周波数が重なる電波を出す電化製品が存在する場合は、それら機器により電波干渉が発生している場合があります。電波干渉が起こらない他のチャンネルに変更することで改善することがあります。
チャンネルを変更する場合、チャンネル使用状況を確認して、利用の少ないチャンネルから評価することをお勧めします。
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 無線LAN情報 > チャンネル使用状況表示

以下の設定画面で、チャンネルの設定を行うことができます。
※初期設定の「自動」は、起動時、もしくは設定変更時に他の無線LANアクセスポイントとの電波干渉が少ないと考えられるチャンネルを自動的に選択する設定です。通常は「自動」を選択していただき、特定のチャンネルを選択したいときにチャンネルを変更してください。
※設定変更後は必ず、WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 設定送信 で、設定を送信してください。
1.WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 無線設定 > 2.4GHz 基本

2.WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 無線設定 > 5GHz 基本

◆2-2 アクセスが集中しているときの対処方法
チャンネル使用率の上昇が記録されている時間に、WLX402に接続している無線端末の通信量が増えている可能性があります。チャンネル使用率の上昇が記録される時間に周期性が見られる場合、その時間にアクセスが集中する原因があります。
例)出勤時や昼休みにアクセスが急増することで、チャンネル使用率が高くなりつながらなくなる。
◇無線端末を他の無線LANアクセスポイントに分散する / 無線LANアクセスポイントを増設する
スループットが高い状態は、WLX402の通信量が多いときに起こります。通信量が多いということは、WLX402に接続している無線端末の合計通信量が増えているということになります。ひとつの無線LANアクセスポイントに無線端末の接続が集中している場合は、無線LANアクセスポイントを増設するなど、他の無線LANアクセスポイントに無線端末の接続を分散することで改善されます。
◇MACアドレスフィルタリングを使用して接続する無線端末を制限する
◇無線端末の接続数を制限して通信負荷を軽減する
1.最大ステーション数を変更する
接続端末数が多いと無線端末の同時通信による帯域分割が頻繁に発生します。あらかじめ、接続可能な端末数を通信負荷に応じて制限すると改善します。
※設定変更後は必ず、WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 設定送信 で、設定を送信してください。
WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 無線設定 > 2.4GHz 詳細

WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 無線設定 > 5GHz 詳細

2.接続端末数を確認する
接続端末数を以下の画面で確認できます。SSID:YAMAHA-1に3台、SSID:YAMAHA-2に3台、計6台接続されている例です。
WLX402 Web GUI TOPページ > 見える化ツール > 端末情報 > 端末一覧表示

◆2-3 接続したいWLX402と同名のSSIDで、異なる無線セキュリティー設定の無線LANアクセスポイントが、周辺で稼動しているときの対処方法
◇SSIDを変更する
周辺にSSIDが同じで無線セキュリティー設定等が異なる無線LANアクセスポイントがある場合、本来接続したい無線LANアクセスポイントとは別の無線LANアクセスポイントに接続を試みてしまうことがあります。無線設定等が異なる無線LANアクセスポイントは、それぞれ異なるSSIDを使用する必要があります。
※設定変更後は必ず、WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 設定送信 で、設定を送信してください。
WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 無線設定 > SSID 管理 > 変更するSSIDの「編集」

◆2-4 レーダー波を検知しているときの対処方法
◇5GHz帯のチャンネルをW52に固定する
5GHz帯のうちW52(36ch/40ch/44ch/48ch)以外のチャンネルは、気象レーダーなど各種レーダーシステムでも使用されています。これらのシステムに影響を与えてはいけないため、無線LANアクセスポイントには、DFS(Dynamic Frequency Selection)という機能が実装されています。
このDFSによって「レーダーから発信されている電波」を検出し、使用するチャンネルの変更が起きている可能性が考えられます。無線LANアクセスポイントのチャンネルを、レーダーシステムが使用していないW52に固定して、状況が改善するか確認してください。
※設定変更後は必ず、WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 設定送信 で、設定を送信してください。
WLX402 Web GUI TOPページ > グループ x > 無線設定 > 5GHz 基本

◆2-5 無線端末の省電力設定を無効にする
無線端末のワイヤレス ネットワークアダプターがスリープ状態に入っているときは、通信できない可能性があります。無線端末の取扱説明書などをご確認の上、省電力設定を無効にして、状況が改善するか確認してください。
それでも問題が解決しない場合は、
サポート窓口までご相談ください。
その際、ご使用のOSの製品名とバージョン、無線カードとそのドライバーのバージョンをご確認の上、ご連絡ください。