D-Pocket茗荷谷店

RTX1500でレスポンスを劇的に改善し快適なオンラインゲーム環境を実現

インターネットとマンガのカフェを運営する「D-Pocket茗荷谷店」。同店では、ブロードバンド環境を最大限に活かしたサービス展開を行うため、ヤマハのイーサアクセスVPNルーター「RTX1500」を導入した。これにより、約95Mbpsのブロードバンド回線速度を達成。多数の顧客が同時にオンラインゲームを快適に楽しめるネット環境を整備し、店舗の売上増加を実現した。

オンラインゲームの同時利用でレスポンス低下の問題が顕在化

マンガやインターネット、オンラインゲームを手軽に楽しめる「D-Pocket茗荷谷店」。同店は1998年の開店以来、充実したマンガの品揃えとスタッフの心地よい対応により、ビジネスマンや地元の人たちに親しまれてきた。

同店がインターネットサービスを導入したのは2002年。「周辺の店舗などでもネットカフェが増えており、マンガだけでなくインターネットも楽しみたいというお客様の声がよく聞かれるようになっていました」と、D-Pocket茗荷谷店を運営するオーナーの野田 智暉氏は当時を振り返る。

そこで、18台のPCとブロードバンド回線、ルーターを導入し、ネット環境を整備。書類作成、メールの送受信やWebの閲覧などに利用されてきた。その後も、ネットカフェの“キラーコンテンツ”となるオンラインゲームを導入するなど、サービスを拡充してきたが、課題も残っていたという。

「PCの性能やブロードバンド回線速度の問題から、複数利用者が同時にオンラインゲームを行うとレスポンスが低下していたのです。池袋では安価な利用料金を打ち出すネットカフェもあり、差別化を図るためにも利用者が快適にオンラインゲームやWebアクセスを行えるネット環境が求められていました」と野田氏は述べる。

株式会社ネクスト ネットワークエンジニアリングG 第1グループ グループリーダー 鈴木匠氏

株式会社ネクスト

ネットワークエンジニアリングG
第1グループ グループリーダー
鈴木 匠 氏

回線速度の測定「gooスピードテスト」を利用し、高性能PC(マウスコンピューター製『G-Tune』)で3回計測した中で最もよい結果を基準とした。

回線速度の測定「gooスピードテスト」を利用し、高性能PC(マウスコンピューター製『G-Tune』)で3回計測した中で最もよい結果を基準とした。

高性能PCとブロードバンド回線の性能を引き出すRTX1500を導入

図1 RTX1500のスループット値
■スループットと理論値(FE、片方向 & 双方向)

図1 RTX1500のスループット値

RTX1500はオンラインゲームなどのリアルタイム・アプリケーションで利用されるショートパケットのルーティング処理性能を大幅に強化。図のように双方向でのショートパケットのスループットを高速化することでユーザーは快適なレスポンスが得られる。また、独自のQoSアルゴリズムでリアルタイム・アプリケーションなどの帯域をダイナミックにコントロールする「Dynamic Traffic Control」も特徴の1つだ。

こうした経緯から、同店ではオンラインゲームに適したマウスコンピューター製の高性能PC「G-Tune」の導入を決定。ネットワークを含めたインテグレーションをネクストに依頼した。

「高性能PCの導入だけでは、レスポンスの改善に至りませんでした。そこで、ルーターを刷新することになったのですが、パフォーマンスの低いルーターではオンラインゲームに耐えられません。かといって、ハイエンドのルーターではコスト的にも割高になります。オンラインゲームに適したコストパフォーマンスの高いルーターとして、ヤマハのRTX1500に着目したのです」と、構築を担当したネクストの鈴木 匠氏は述べる。

RTX1500の特徴の1つは、オンラインゲームなどリアルタイム・アプリケーションに特有のショートパケットのルーティング処理性能が非常に高いという点。ロングパケットに比べ、ショートパケットは処理するパケット数が増えるためルーターの処理の能力が不足する傾向がある。これに対し、RTX1500は独自のエンジンにより、このショートパケットの問題を解決している(図1)。

「ブロードバンド回線を利用した事前検証でも約95Mbpsのスループットが安定して出ており、オンラインゲームに最適だと判断しました。RTX1500の導入・設定とともに、多数の高性能PCを導入できるよう、省スペース性の高い個室ブースの改装を担当したウィズワン(東大阪市)と協力しながらインテグレーションしました」と鈴木氏は語る。

店舗での実測でも、90Mバイトのオンラインゲームを約10秒でダウンロード。約1Gバイトのゲームでも2分程度でダウンロードできる計算になり、ブロードバンド回線の性能を最大限に引き出すことが可能だという。また、導入に際したヤマハ側のサポートも評価が高い。「RTXシリーズは導入実績が豊富なことに加え、国内ベンダーならではのきめ細かなサポートを受けられました」と鈴木氏は評価する。

オンラインゲームなどが快適に楽しめ、店舗の売上がアップ

図2 RTX1500導入によるスループットの改善

図2 RTX1500導入によるスループットの改善

既存ルーターをRTX1500に刷新。これにより、回線速度は従来環境の「gooスピードテスト」計測値である23.23Mbpsから、導入後は94.58Mbpsへスループットを大幅に向上した。

このような経緯を経て、D-Pocket茗荷谷店では、25台の高性能PCとRTX1500をベースとするネット環境の整備を完了。その導入効果について、野田氏は「従来、20数Mbpsだったブロードバンド回線速度が常時90Mbps以上のスループットを発揮でき、様々な効果が生まれています」と述べる(図2)。

その1つが、オンラインゲームの自動更新がスムーズにできるようになったことだ。従来はオンラインゲームを行う利用者がパッチのダウンロードに時間がかかり、顧客を逃がしていた可能性もあったという。RTX1500の導入後、ゲーム別のパッチをあらかじめダウンロードし、PCを再起動するだけで更新。利用者はPC画面のアイコンをクリックするだけで好きなゲームを即座に楽しめる。

「複数の利用者が同時にオンラインゲームを行ってもスループットが低下せず、快適にゲームを楽しめます。その結果、従来に比べ店の売上が約20%アップ。また、利用者がどんなゲームを楽しんだか把握でき、この地域の利用動向に応じたゲームの取捨選択も容易に行えるようになりました」(野田氏)

オンラインゲーム愛好者がD-Pocket茗荷谷店のネット環境を口コミで伝え、新規顧客も増えているという。また、自宅のPCより高速なネット環境であることから、来店してオンラインビデオを楽しむ利用者も少なくない。「従来、オンラインゲームを楽しむ利用者がいると、大容量のストリーミングの閲覧に影響を与えることもありましたが、RTX1500の導入でこうした問題も解消できました。
RTX1500は、利用者がネットやマンガを快適に楽しめる当店のモットーにマッチしています」と野田氏は話す。

今後の課題は、ネット環境の信頼性を向上させることである。そのため、アクセス回線とルーターの冗長化、負荷分散を検討しているところだ。加えて、高性能PCの増設時に回線の冗長化も視野に入れているという。

「ネットカフェ業界は淘汰が始まっており、同業者から相談を受けることもあります。特に快適なネット環境が重要になる中、当店の経験を元にRTX1500を同業者に紹介しています」と野田氏は付言する。ネットカフェの「標準ルーター」として、オンラインゲームに強いヤマハのRTX1500のパフォーマンスが再認識されている。

ショートパケットのルーティング性能を大幅強化し、ハードウェア処理で高速VPN(IPsec)も実現

ショートパケット(64バイト~)は管理用ヘッダーの比率が高くなります。ロングパケット(~1518バイト)に比べてルーティング性能が低下する傾向がありますが、RTX1500ではショートパケットのルーティング性能を大幅に強化し、これを解消しました。双方向でのショートパケットのスループットを高速化し(*1)、IP電話、TV会議などショートパケットを利用したソリューションニーズに対応しました。さらに、DES/3DES/AESの暗号処理をハードウェア化し、ワイヤースピードを実現(*2)。高いセキュリティレベルを維持した高速ブロードバンドネットワークの構築が可能です。

(*1) 片方向/144kpps:100Mbit/sイーサネット回線利用率97%、
双方向/238kpps:100Mbit/sイーサネット回線利用率80%
(*2) 片方向/3DES+SHA1 93kpps:100Mbit/sイーサネット回線
利用率100%
(*1.*2.すべて64バイトのパケットサイズでのSmartBitsによる当社測定値です)

図:スループット値及び、VPNスループット値の比較

設定例ルーター選びの新提案(RTX1500)

ショートパケットでも高い処理能力を発揮するRTX1500のQoS機能

RTX1500は、ブロードバンド環境下での使用に余裕を持って耐えうるQoS機能の搭載を目指して開発。RTX1500に実装されたQoS機能は、独自のQoSアルゴリズム「Dynamic Traffic Control」の採用や、ショートパケットのルーティング性能を大幅強化しました。広帯域でもショートパケットからロングパケットまで幅広いレンジで、QoS未使用時とほとんど変わらないスループットを実現しています。インフラ統合などにより多種多様なアプリケーションがネットワーク上で混在する環境でも、RTX1500の高いQoS性能が威力を発揮します。

RTX1500のパケットサイズと帯域制限時のスループットの関係図

導入会社様

【D-Pocket茗荷谷店 ロゴ画像】

D-Pocket茗荷谷店
所在地 東京都文京区小石川5-5-6 光ビル4階
創業 1998年
店舗面積 55坪
席数 48席
PC 25台 ※2008年8月末現在

店内風景

事業概要
D-Pocketの事業に参画し、野田智暉氏が代表取締役を務める有限会社アッシュが茗荷谷店 を運営。同社はネット・マンガカフェのほか、古書のリサイクルや人材派遣などの事業を手がける。また、D-Pocketはミネルバ書店が運営するボランタリーチェーンで、コミック商材の販売やマンガカ フェの展開などをサポートしている。


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