複数の無線LANアクセスポイントを自動的に設定 : コマンド設定

管理番号:YMHAP-4036

本設定例では、ルーターのL2MSマネージャー機能と無線LANアクセスポイントのL2MSエージェント機能、L2MSのゼロコンフィグ機能を使用しています。

ルーターの対応機種は、RTX1300RTX1220RTX1210RTX1200RTX830RTX810NVR700WNVR510NVR500FWX120です。

無線LANアクセスポイントの対応機種は、WLX313WLX302です。

L2MSマネージャー(ルーター)とL2MSエージェント(無線LANアクセスポイント)の対応リビジョンは、 技術資料「L2MS」でご確認ください。

図 構成図

ローミング機能を利用する場合など、複数の無線LANアクセスポイントに同じコンフィグを設定したいことがあります。
本設定例は、L2MSのゼロコンフィグ機能を使用して、ルーターのLAN1インターフェースのポート1とポート2に接続した無線LANアクセスポイントに同じ設定を送信する手順を説明します。
経路は、LAN1インターフェースのポート1を LAN1:1、ポート2を LAN1:2 と表します。

ゼロコンフィグ機能とは、ヤマハルーター(以降、ルーター)内に無線LANアクセスポイントの設定が保存されている場合に、工場出荷状態の無線LANアクセスポイントをルーターと同じネットワークに接続すると、設定が自動的に送信される機能です。複数の無線LANアクセスポイントに同じ設定を行いたいときも、1台ずつ設定を行う必要はありません。管理者は、複数の無線LANアクセスポイントをルーターに接続するだけで、簡単に無線LANアクセスポイントの設定ができます。

技術情報: ゼロコンフィグ機能

無線LANアクセスポイントについて

工場出荷状態の無線LANアクセスポイントでL2MSによりルーターの制御下に入ると、DHCPクライアントとしてIPアドレスを取得します。無線LANアクセスポイントのIPアドレスを設定する場合は、無線LANアクセスポイントのIPアドレスを変更 : ルーター Web GUI設定を参照ください。

※無線LANアクセスポイントには、電源アダプターが付属されていません。以下のいずれかをご用意ください。

設定手順

本設定例は、以下の流れで設定します。

  1. 事前準備
  2. ルーターの設定
  3. 無線LANアクセスポイントの接続

対応機種のうち、設定例を掲載している機種は、以下のとおりです。

機種 掲載内容 備考
ルーター RTX1300 RTX1220 RTX1210 RTX1200 RTX830 NVR700W NVR510 コマンド設定例 L2MSマネージャー機能、
L2MSのゼロコンフィグ機能
無線LANアクセスポイント WLX313 WLX302 L2MSエージェント機能、
L2MSのゼロコンフィグ機能

事前準備

無線LANアクセスポイントに設定するコンフィグファイルを、ルーターにコピーします。
ファイルをPCからルーターにコピーするために、ここではUSBメモリーとコンソールコマンドを利用する方法を説明します。

この方法の他に、TFTPまたはSFTPを使用してPCからルーターにファイルをコピーすることもできます。
TFTPを使用した方法については、技術資料「RTFS」-「詳細」-「tftpを用いたファイル転送」を参照してください。
SFTPを使用した方法については、技術資料SFTPサーバー機能を参照してください。
  1. PCにUSBメモリーを接続して、無線LANアクセスポイントに設定するコンフィグファイルを、USBメモリーにコピーします。
  2. USBメモリーをPCから取り外し、ルーターに接続します。
    ルーターのUSBランプが点灯します。
  3. ルーターコンソールを開きます。
    [解説]
    ルーターコンソールはシリアルケーブルやtelnetで接続して使用します。
    使用方法については取扱説明書をご参照ください。
  4. 管理者権限でログインし、コマンドでルーターにコピーします。

    copyコマンドを使用します。

    copy (コピー元のファイル) (コピー先のファイル)

    ファイルを指定するパスとして相対パスは利用できません。絶対パスを使用してください。

    USBメモリーのルートディレクトリーから、ルーターの ap_config ディレクトリーに、コンフィグファイルをコピーする場合:

    [ルーターコンソール]
    # copy usb1:/config.txt /ap_config/config.txt
    #
    [解説]
    コンフィグファイルは必ず、ap_config ディレクトリー配下にコピーしてください。
    ap_config ディレクトリーが存在しない場合は、下記のコマンドを実行すると作成できます。
    # make directory ap_config
    copyコマンドの詳細は、こちらをご参照ください。

    USBメモリーの代わりに、microSDメモリーカードを使用することもできます。
    microSDメモリーカードを使用する場合は、「usb1:」に代えて「sd1:」とします。
  5. 無線LANアクセスポイントに設定するコンフィグファイルが、ルーターに正しくコピーされたことを確認します。

    show file listコマンドを使用します。

    [ルーターコンソール]
    # show file list /ap_config
    2013/04/04 15:41:14             624 config.txt
    #
    [解説]
    show file listコマンドの詳細は、こちらをご参照ください

ルーターの設定例

ルーターにコマンドを設定します。

LANポートのIPアドレスの設定 ip lan1 address 192.168.100.1/24
DHCPの設定 dhcp service server
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24
無線LANアクセスポイントの設定 switch control use lan1 on
ap select lan1:1
 ap config filename (無線LANアクセスポイントに設定するコンフィグファイル名)
ap select lan1:2
 ap config filename (無線LANアクセスポイントに設定するコンフィグファイル名)

無線LANアクセスポイントの接続

工場出荷状態の無線LANアクセスポイントを、ルーターと同じネットワークに接続します。
コンフィグファイルが自動的に送信されます。

図 説明画像

※ネットワーク機器を安全にお使いいただくために、定期的な管理パスワードの変更を推奨します。

【ご注意】
本設定例は、設定の参考例を示したもので、動作を保証するものではございません。
ご利用いただく際には、十分に評価・検証を実施してください。

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