株式会社フィールドロジック

ヤマハのRTシリーズとSWX2200で安定したVPN接続と2つのVLANをリーズナブルに実現

  • ◎余裕を持たせたネットワーク構成で、会社の成長に対応
  • ◎社内VLANと検証用VLANの完全分離で、利便性とセキュリティの両方を確保
  • ◎ルーター・スイッチのゼロコンフィグ機能活用で、展開時・故障時の対応を簡素化

導入前の課題

  • 家庭用ルーターで動かしていたネットワークが、人が増えたことで不安定に
  • 拠点間のVPNが遅い、切断される
  • つぎはぎで拡張してきたネットワークの保守性が大幅に低下

フィールドロジックは、太陽光モニタリングの分野で計測、遠隔監視、シミュレーションなどさまざまなソリューションを提供しています。2007年の創業以来、ウェブベースの技術を使ったネットワーク対応のモニタリングシステムが他社のシステムに比べて使いやすいと評価され、業績を順調に伸ばしてきました。2012年から始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度により、ますます成長は加速しています。

社員が20名程度まで増えた頃に、ネットワークが時々フリーズするようになり、一見普通に見えるのになぜかインターネットにつながらず、LAN上でも応答がなくなってしまう、原因が良くわからないままルーターの電源を抜き差しすると復旧する、といったことが発生するようになりました。

また、人数が増えたことでIPアドレスの管理が煩雑になり、IPアドレスのバッティングが発生したり、ネットワークをよく知らない社員が不用意にケーブルを接続してループを発生させてしまうといったトラブルもしばしば発生するようになりました。本社と東京営業所をつなぐVPNもしばしば切断が発生するようになり、スピードも遅いので何とかしてほしいという要望が社内から出るようになりました。

このようにトラブルが多発しているにもかかわらず、複数のエンジニアが機器を追加したり設定を追加したりしているので全体像を誰も把握できておらず、トラブルが発生した時には「わかる人が探して対処する」という状態になっていました。そこで、中之島ダイビルへの本社移転と大阪開発センターの開設を機に、ルーター・ハブなどのネットワーク機器を含めたネットワーク構成の全面的な見直しを決断しました。

導入の経緯

  • 経験・実績・価格を考えるとヤマハ
  • 社内用と検証用の2つのVLANを構築
  • ゼロコンフィグ機能活用で故障時対応を簡素化

フィールドロジックが提供する遠隔監視ソリューションでは、お客様の拠点と太陽光発電の間をVPNで接続するために、ヤマハのルーターを使用していました。そのため、自社に業務用ルーターを導入するにあたっても、経験と実績、そして価格の点から、ヤマハを選定することは自然に決まりました。

VPNルーターは、本社と大阪開発オフィスにRTX1200、東京営業所にRTX810を導入し、VPNで拠点間を接続しました。社内LANは、ポート数に余裕を持たせ、島ごとにスイッチングハブのSWX2200を導入しており、VPNルーターやスイッチングハブ間の接続はLANケーブルを二重化しています。無線LANアクセスポイントはWLX302を拠点に1台ずつ導入していますが、無線LANは原則としてテスト環境と来客用に使用を限定しており、社内ネットワークからは切り離しています。また、機器故障に備えてルーターとスイッチングハブにも予備機を準備しており、設定はMicroSDによるゼロコンフィグ機能を活用して、故障時の対応を簡素化しています。

ネットワークは社内VLANと検証用VLANを作り、それぞれ同じVLANとのみ通信可能として、利便性とセキュリティを確保しています。ネットワークの知識がないデザイナーなどにもわかるよう、社内VLANと検証用VLANのケーブルの色を変えて区別しやすい工夫もしました。また、今回のネットワーク更新を機に、社内に専任のIT管理者を置きました。

導入のポイント

Point1 ポート数に余裕を持たせたスイッチングハブの配置

人が増えても対応できるネットワークを準備

Point2 社内VLANと検証用VLANの完全分離

利便性とセキュリティの両方を確保

Point3 ルーター・スイッチのゼロコンフィグ機能活用

展開時・故障時の対応を簡素化

ネットワーク構成図

ネットワーク構成図

導入の効果

  • 原因不明のインターネット接続不良が激減
  • VPNの速度が大幅アップ
  • ネットワーク運用コストの大幅削減

ヤマハ製品の導入後、導入前にしばしば発生していた「なぜかインターネットにつながらない」というトラブルは皆無になりました。また、ルーターを変えたことで、VPNの速度が上がりました。600MBの納品用ソフトウェアのバックアップを東京営業所からVPN経由で大阪のサーバーに送るのに、以前は数時間かかっていましたが、大幅に短縮されました。また、トラブルが減ったことで、ネットワーク運用にかかる工数は大きく減少しました。

Cap:大坂開発オフィスに設置されたRTX1200とSWX2200-24G色分けされたLANケーブルで配線を二重化

大阪開発オフィスに設置されたRTX1200とSWX2200-24G色分けされたLANケーブルで配線を二重化

今後の展開

世の中のサービスはクラウド化の方向に進んでいますが、フィールドロジックもユーザーの太陽光発電のデータをクラウドサーバー上で一括管理するソリューション“solamame(ソラマメ)”のサービスを2013年3月から提供しています。また、蓄積されるデータを元に発電量をシミュレーションし、予測するためのO&M(オペレーション&メンテナンス)企業などとの共同研究も進めています。

東南海地震を見据えた蓄電池システムのモニタリングや、事業のもう1つの柱として取り組んでいるデジタルサイネージ事業など、フィールドロジックにとってネットワークの重要性はますます増大していきます。

お客様の声

ヤマハの業務用ルーターとしての品質や使いやすさは納品する立場でよく知っていましたから、自社に導入することに迷いはありませんでした。ルーターの交換だけでなく専任担当者を置いてネットワーク構成まで一気に見直し、ケーブリングのルールも整備したことで、ネットワークのトラブルはほぼ皆無になりました。社内のユーザーからは「ネットワークのここが良くなった」という声は特にないのですが、トラブルが起こらないのが当たり前の状態にネットワークを持って行けたということ自体が最大の導入効果だと思っています。クラウド対応やデジタルサイネージ事業展開などで、弊社にとってますます重要性が高まるネットワークを、これからもしっかりとサポートしていただければと思います。

株式会社フィールドロジック

代表取締役社長
木村 敏氏

株式会社フィールドロジック

管理部 情報システムグループ
藤澤 正樹氏

導入会社様

株式会社フィールドロジック

株式会社フィールドロジック
本社 大阪市北区中之島3-3-23 中之島ダイビル26F
URL  http://www.f-logic.jp/

外観

(2014年5月21日掲載)


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