(最終更新日: 2023/8/1)
ネットボランチDNSサービスとは、ヤマハが提供するDDNS(Dynamic Domain Name System)サービスです。
ネットボランチDNSサーバーに、グローバルIPアドレスなどを登録することにより、常に同じホストアドレス(または、ネットボランチ電話番号)で、グローバルIPアドレスの名前解決ができるようになります。
ネットボランチDNSサービスでは、VPN接続などで利用できる「ホストアドレス」と、インターネット電話で利用できる「ネットボランチ電話番号」の2種類を取得できます。それぞれの活用方法は、こちらをご覧ください。
ネットボランチDNSサービスは、本サービスに対応したルーターにて、無料(*)、無保証の条件で利用できます。ご利用にあたっては、必ず 利用規約をご確認ください。なお、予告なくサービスを停止する場合がありますので、ご注意ください。
(*)プロバイダーとの契約内容によっては、別途 通信料が必要です。
ネットボランチDNSサービスのしくみを簡単に紹介します。
まずは、「ネットボランチDNSサービス(ホストアドレス)を利用していない場合」を考えてみましょう。
インターネットを介してサーバーやVPNゲートウェイなどに接続するためには、接続を希望するユーザーが、接続対象のグローバルIPアドレスを知っている必要があります。
しかし、接続対象が動的に割り当てられるグローバルIPアドレスを利用している場合、グローバルIPアドレスは変わってしまうことがあります。そのため、その変更を知らないユーザーは、接続できなくなってしまいます。このような事態を解決するには、ネットワーク管理者が、変更のたびにすべてのユーザーに対して、グローバルIPアドレスを伝え直さなければなりません。ただ、この方法は多くの労力を要して、現実的ではありません。
そこで、これらの課題を解決する手段の1つとして、ネットボランチDNSサービスが登場します。
では、「ネットボランチDNSサービス(ホストアドレス)を利用した場合」を見てみましょう。
❶ ネットボランチDNSサーバーに登録:
ネットワーク管理者は、ルーターを操作して、ヤマハが運営するネットボランチDNSサーバーに、ホスト名とグローバルIPアドレスを登録します。そして、グローバルIPアドレスに対応付けられたホストアドレスを取得します。その後、接続を希望するユーザーに対して、ネットボランチDNSサーバーから取得したホストアドレスを伝えます。
❷ ホストアドレスの名前解決:
ユーザーは、ホストアドレスから得られるグローバルIPアドレスを用いて接続します。
具体的には、プロバイダーが指定したDNSサーバーを介して、ネットボランチDNSサーバーに問い合わせを行います。そして、接続したい相手のホストアドレスに対応付けられたグローバルIPアドレスを参照します。
❸ ネットボランチDNSサーバーの更新:
では、もし、接続対象のグローバルIPアドレスが変更された場合は、どうなるでしょうか?
グローバルIPアドレスが変更された場合、ルーターがネットボランチDNSサーバーに自動で変更を通知します。通知により、ネットボランチDNSサーバーは、新しい登録情報に更新されます(*)。そのため、ユーザーは、グローバルIPアドレスの変更を意識することなく、ホストアドレスで接続できます。ネットワーク管理者に手間はかかりません。
(*)ホストアドレス・ネットボランチ電話番号の登録/更新後は、すぐに名前解決できない場合があります。
ネットボランチDNSサービスを活用すれば、グローバルIPアドレスが固定でない環境でも、さまざまな機能を利用できます。ここでは、ネットボランチDNSサービスの活用方法を紹介します。
VPNを構築することで、"拠点間のLAN同士" や "拠点と外出先" といったネットワークを、第三者が侵入できない安全なネットワークにできます。
通常、VPNを構築するには、接続相手を特定するために、接続する2拠点のどちらか片方が固定なグローバルIPアドレスでなければなりません。しかし、どのルーターも固定のグローバルIPアドレスを持っていない構成も考えられます。このような場合、ネットボランチDNSサービスが有効です。
まず、1つの拠点のルーターをネットボランチDNSサービスに登録します。そして、取得したホストアドレスを、外出先やその他の拠点がVPNの接続先として利用します。これで、簡単にVPNが実現できます。
ネットボランチDNSサービス(ホストアドレス)の対応製品は、こちらでご確認ください。
VoIP(Voice over Internet Protocol)と呼ばれる、IPネットワークで音声通話を実現する技術があります。VoIPに対応したルーター間で、ネットボランチ電話番号を利用すると、通話料金が無料(*)のインターネット電話を実現できます。
ネットボランチDNSサービス(ネットボランチ電話番号)の対応製品は、こちらでご確認ください。
(*)プロバイダーとの契約内容によっては、別途 通信料が発生する場合があります。
この章では、あなたの目的に合わせて、オススメの情報をピックアップしてご紹介します。
◆ネットボランチDNSサービスについて、より詳しく知りたい:
◆ネットボランチDNSサービスを用いて、実際にネットワークを構築したい方
あなたにオススメのページ:
LAN間接続VPN(IPsec)の設定例です。2拠点ともに、ネットボランチDNSサービスのホストアドレスを取得しています。
LAN間接続VPN(IPsec)の設定例です。3拠点ともに、ネットボランチDNSサービスのホストアドレスを取得しています。
リモートアクセスVPN(L2TP/IPsec)の設定例です。会社側で、ネットボランチDNSサービスのホストアドレスを取得しています。
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LAN間接続VPN(PPTP) および、インターネット電話を実現した設定例です。2拠点ともに、ネットボランチDNSサービスのホストアドレスとネットボランチ電話番号を取得しています。
ネットワークの構築をお考えなら、ヤマハ ネットワーク製品がオススメです。この章では、ヤマハ ネットワーク製品のメリットを2点に絞ってご紹介します。
1点目のメリットは、本サービスに対応したルーターがあれば、ネットボランチDNSサービスを無料(*)で利用できることです。固定のグローバルIPアドレスを契約することなく、VPNやインターネット電話を利用できます。
ただし、ご利用にあたっては、無保証の条件があること、予告なくサービスを停止する場合があることにご注意ください。必ず 利用規約をご確認ください。
(*)プロバイダーとの契約内容によっては、別途 通信料が必要です。
2点目のメリットは、ルーターを設定しやすいことです。ヤマハルーター(一部機種を除く)にはWeb GUIが用意されています。そのため、ヤマハルーターに慣れていない方でも、簡単に"ネットボランチDNSサーバーへの登録"や"VPN設定"などができます。
では、どんな感じか見てみましょう。下の画面は、左下がRTX1210(ホストアドレス)、右下がNVR500(ネットボランチ電話番号)のWeb GUIのサンプルです。
RTX1210の例
NVR500の例
ヤマハルーターのWeb GUIは、対話式で段階を踏んで設定できるのが特長です。
それでも、もし、設定に迷っても安心です。
ヤマハのホームページでは、ネットワーク機器、ネットワーク構成など、さまざまな利用シーンに合わせた設定例(Web GUIやCLIの設定手順)を提供しています。
ネットボランチDNSサービスに対応しているヤマハ ネットワーク製品は、以下のとおりです。関連する機能の詳細は、製品ごとに異なる場合があります。詳細は各製品のページ、またはカタログをご確認ください。
製品 | ネットボランチDNSサービス (*) | 設定方法 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
ホストアドレス 対応 | ネットボランチ電話番号 対応 | Web GUI 対応 | CLI 対応 | |||
IPv4 | IPv6 | IPv4 | IPv6 | |||
ギガアクセスVPNルーター RTX5000 |
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○ |
10ギガアクセスVPNルーター RTX3510 |
○ |
○ |
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○ |
ギガアクセスVPNルーター RTX3500 |
○ |
○ |
― |
― |
― |
○ |
10ギガアクセスVPNルーター RTX1300 |
○ |
○ |
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○ |
○ |
ギガアクセスVPNルーター RTX1220 |
○ |
○ |
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○ |
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ギガアクセスVPNルーター RTX830 |
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LTEアクセスVoIPルーター NVR700W |
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ギガアクセスVoIPルーター NVR510 |
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ブロードバンドVoIPルーター NVR500 |
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UTMアプライアンス UTX200 |
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UTMアプライアンス UTX100 |
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ファイアウォール FWX120 |
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ご相談・お問い合わせ