白馬・八方尾根スキー場

ブロードバンド未提供エリアをモバイル通信でネットワーク化

  • ◎リフトゲートシステムのネットワークにモバイルを利用
  • ◎ゲートシステムをネットワーク化することで精算業務を効率化
  • ◎ネットワーク化により将来的な付加サービスを構想

導入前の課題

「リフトゲート精算システムの効率化」「ネットワーク化による顧客導線の見える化」「Webシステムとの連動による顧客利便性の向上」

日本のゲレンデは複数社のリフト運営会社により運営されることが多く、リフトゲート精算システムは各リフト運営会社に売上を効率的に配分するためにも不可欠なものでした。 白馬・八方尾根スキー場も15年前からリフトゲートシステムは導入していましたが、ネットワークされていない箇所もあり、実際は各リフトの売上の集計に時間がかかっていました。 またネットワーク化することで、精算業務の効率化だけではなく、リフト毎の顧客の行動遷移が見えることで、混雑状況の把握や最終的にはコースレイアウトの改変にも反映させるなどその可能性は大きいものがあると想定していました。 また併せて昨今普及が著しい非接触ICカードをリフト券とすることで、顧客の個別識別が可能となるため、CRMシステムなどと連動し、顧客利便性を高められる可能性もあることに着目していました。

白馬観光開発株式会社 取締役 加藤 潔 氏
白馬観光開発株式会社
取締役 加藤 潔 氏
八方尾根開発株式会社 ヘルスケア事業本部取締役 ヘルスケア本部長 中村 実彦 氏
八方尾根開発株式会社
ヘルスケア事業本部
取締役 ヘルスケア本部長 中村 実彦 氏

導入の経緯

従来導入していたゲートシステムも利用から15年が経過していました。またFOMAR回線の通信エリアの拡大やHSDPAによるより高速の通信環境インフラ(FOMAハイスピード®)が整備されたことにより、全てのゲートシステムをネットワーク化できる環境が整備されてきました。また課題認識としてあった顧客へのサービス向上についてもICカードを利用したリフト券を発券することで、顧客ニーズに対応する「券種」の拡大や「コース毎の混雑状況」の把握はもとより、「滑走距離ランキング」のWeb公開、「顧客遭難時の捜索作業」の迅速化などに将来的に応用できるという目論見もあり、ICカードと連動したオンラインのゲートシステムの導入を決定しました。 同システムの刷新には従来のゲートシステムのように1社での提供ではなく、モバイル通信網を提供するNTTドコモ様をはじめ、ゲート製造、ICカード製造、ソフト開発など各分野の専門企業7社によるコンソーシアムで設計・構築がなされ、リスクの分散が図られました。

ICカードと連動したオンラインのゲートシステム
図 導入ネットワーク構成

導入ネットワーク構成

導入のポイント

1.回線提供の制約のある拠点でのモバイル回線の利用
有線回線を引き込めないリフトゲートにはFOMAハイスピード®を主回線として利用
2.ネットワーク化により精算業務を効率化
すべてのリフトゲートをFOMAハイスピード®やフレッツでネットワーク化すること精算業務をリアルタイム化
3.ICカード+ネットワーク化で機動的に営業施策を実行
精算業務の効率化と顧客の行動遷移のデータ化により顧客価値向上に直結する営業施策を実施可能に

お客様からの一言

八方尾根開発株式会社 ヘルスケア事業本部 取締役 ヘルスケア本部長 中村 実彦 氏
八方尾根開発株式会社 ヘルスケア事業本部 取締役 ヘルスケア本部長 中村 実彦 氏
これからはゲレンデの魅力だけではなく、どれだけ来ていただいたお客様に利便 性・安全性を提供できるかが付加価値だと考えています。 ICカード導入とWebサイト(Club Happo)との連動によるポイントカード化など新たなサービスを今後どんどん提供していき、魅力あるスキー場づくりをしたいと考えています。
白馬観光開発株式会社 取締役 加藤 潔 氏
白馬観光開発株式会社 取締役 加藤 潔 氏
近年外国からのお客様も増加し、長期滞在される傾向にあります。このような方々に日本円ではなく、両替の発生しないプリペイドとしてのICカードのリフト券の提供は有効だと考えています。 ゲートシステムもネットワーク化したことで、迅速にデータ収集ができ、今冬から来シーズンに向けた 営業施策を検討することができるのも導入の大き な効果です。

導入会社様

【iCoPPa(! イコッパ!)ICカード】

白馬観光開発株式会社
所在地 長野県北安曇郡白馬村大字北城6329-1

八方尾根開発株式会社
所在地 長野県北安曇郡白馬村大字北城5713

外観

事業概要
長野県内でも最大規模の大型ゲレンデである白馬・八方尾根スキー場。白馬観光開発様と八方尾根開発様の2社で24基ものリフトを管理・運営しています。 両社はこのたびICカード(iCoPPa!)を使い、リフト精算システムのネットワーク化に着手。将来的にはこのシステムを活用し、Webシステムと連動させることでCRM(Customer Relationship Management)まで発展されることを構想されています。

販売パートナー様

【docomo ロゴ画像】

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ

本社 東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー
営業開始 1992年 7月1日
URL http://www.nttdocomo.co.jp/

国内の携帯電話市場で過半数のシェアを握るNTT ドコモ様。日本最大の携帯電話事業者として携帯電話などの通信サービスを幅広い通信エリアで提供しています。

株式会社NTTドコモ 長野支店 法人営業部 法人営業担当主査 和田 輝之 氏
株式会社NTTドコモ 長野支店 法人営業部 法人営業担当主査 和田 輝之 氏

今回システムでは有線が未提供エリアでのFOMAハイスピード®のネットワーク化を提案させていただきました。 ヤマハのRTX1200はFOMAハイスピード®の対応はもとより、有線回線にもマルチに対応したVPNルーターということで選定しました。 今回のような有線回線が未提供のエリアでモバイル をWAN回線としての活用したいという需要は潜在的には大きいと想定していますので今後この実績を活かし、同様の機会があれば提案していきたいと考えています。

記載されている会社名・製品名は、各社の商標、または登録商標です。
この導入事例の著作・制作は、SCSK株式会社です。
ヤマハ株式会社は、SCSK株式会社の許可を得て、ホームページ掲載を実施しています。


メール

ご相談・お問い合わせ