日本のゲレンデは複数社のリフト運営会社により運営されることが多く、リフトゲート精算システムは各リフト運営会社に売上を効率的に配分するためにも不可欠なものでした。 白馬・八方尾根スキー場も15年前からリフトゲートシステムは導入していましたが、ネットワークされていない箇所もあり、実際は各リフトの売上の集計に時間がかかっていました。 またネットワーク化することで、精算業務の効率化だけではなく、リフト毎の顧客の行動遷移が見えることで、混雑状況の把握や最終的にはコースレイアウトの改変にも反映させるなどその可能性は大きいものがあると想定していました。 また併せて昨今普及が著しい非接触ICカードをリフト券とすることで、顧客の個別識別が可能となるため、CRMシステムなどと連動し、顧客利便性を高められる可能性もあることに着目していました。
従来導入していたゲートシステムも利用から15年が経過していました。またFOMAR回線の通信エリアの拡大やHSDPAによるより高速の通信環境インフラ(FOMAハイスピード®)が整備されたことにより、全てのゲートシステムをネットワーク化できる環境が整備されてきました。また課題認識としてあった顧客へのサービス向上についてもICカードを利用したリフト券を発券することで、顧客ニーズに対応する「券種」の拡大や「コース毎の混雑状況」の把握はもとより、「滑走距離ランキング」のWeb公開、「顧客遭難時の捜索作業」の迅速化などに将来的に応用できるという目論見もあり、ICカードと連動したオンラインのゲートシステムの導入を決定しました。 同システムの刷新には従来のゲートシステムのように1社での提供ではなく、モバイル通信網を提供するNTTドコモ様をはじめ、ゲート製造、ICカード製造、ソフト開発など各分野の専門企業7社によるコンソーシアムで設計・構築がなされ、リスクの分散が図られました。
白馬観光開発株式会社
所在地 長野県北安曇郡白馬村大字北城6329-1
八方尾根開発株式会社
所在地 長野県北安曇郡白馬村大字北城5713
事業概要
長野県内でも最大規模の大型ゲレンデである白馬・八方尾根スキー場。白馬観光開発様と八方尾根開発様の2社で24基ものリフトを管理・運営しています。 両社はこのたびICカード(iCoPPa!)を使い、リフト精算システムのネットワーク化に着手。将来的にはこのシステムを活用し、Webシステムと連動させることでCRM(Customer Relationship Management)まで発展されることを構想されています。
本社 東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー
営業開始 1992年 7月1日
URL http://www.nttdocomo.co.jp/
国内の携帯電話市場で過半数のシェアを握るNTT ドコモ様。日本最大の携帯電話事業者として携帯電話などの通信サービスを幅広い通信エリアで提供しています。
今回システムでは有線が未提供エリアでのFOMAハイスピード®のネットワーク化を提案させていただきました。 ヤマハのRTX1200はFOMAハイスピード®の対応はもとより、有線回線にもマルチに対応したVPNルーターということで選定しました。 今回のような有線回線が未提供のエリアでモバイル をWAN回線としての活用したいという需要は潜在的には大きいと想定していますので今後この実績を活かし、同様の機会があれば提案していきたいと考えています。
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