株式会社ランシステム

複合カフェのサービス基盤にヤマハの「RTX3000」を採用
URLフィルタリング機能も実装し、快適なネット環境を実現

複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」を全国展開するランシステム。同社では、インターネットやオンラインゲームのサービス基盤としてヤマハのイーサアクセスVPNルーター「RTX3000」を導入し、多数の利用者に快適なネットワーク環境を提供している。また、「RTX3000」をベースに、有害サイトへのアクセスを制限するURLフィルタリング機能を活用するなど、業界のパイオニアとして、常に先進的な取り組みを行っている。

快適なネット環境が欠かせない 複合カフェの多彩なコンテンツ

ランシステムが運営する「スペースクリエイト自遊空間」(以下、自遊空間)は、アミューズメント、リラクゼーション、飲食の3つの基本サービスを24時間営業で提供する複合カフェ。インターネットや漫画、カラオケ、ビリヤード、ダーツ、マッサージチェア、シャワールームなど、さまざまなサービスを利用することが可能だ。業界のパイオニアとして、フリードリンクや時間課金制システムをいち早く採用するなど、若者やビジネスマンを中心に幅広い世代の支持を集めている。

自遊空間は、直営及びフランチャイズ方式で全国に展開され、現在179店舗を数える。10月19日には、42店舗目の直営店となる「BIGBOX高田馬場店」(東京・新宿区)がオープン。「高田馬場店では、オンラインゲームやビデオ・オン・デマンドなどの豊富なコンテンツを用意しています。そのほとんどがインターネットを介して楽しむため、快適なネットワーク環境が欠かせません」と、ランシステム 取締役 自遊空間事業部 部長の奥村 国央氏は話す。

こうした同社のネットワークを支えているのが、ヤマハのルーターだ。同社では、12年ほど前のPOSシステムのオンライン化を契機にヤマハのルーターを導入。それ以来継続的に活用している。「コストパフォーマンスやサポート体制の観点からヤマハを採用しました。ネットワーク環境の変化やコンテンツの拡充とともに機種を刷新しながら、店舗や本社などで利用しています」とランシステム 取締役 経営戦略部部長の沖野和彦氏はこれまでの経緯を述べる。

株式会社ランシステム 取締役 自遊空間事業部 部長 奥村 国央 氏
株式会社ランシステム

取締役 自遊空間事業部 部長
奥村 国央 氏

株式会社ランシステム 取締役 経営戦略部 部長 沖野 和彦 氏
株式会社ランシステム

取締役 経営戦略部 部長
沖野 和彦 氏

快適なサービスの継続を「RTX3000」で実現

図 「スペースクリエイト自遊空間 BIGBOX高田馬場店」のシステム概要

図 「スペースクリエイト自遊空間 BIGBOX高田馬場店」のシステム概要

※1 リカバリーシステムにより、ネット端末には、顧客の利用履歴は一切残ることがないので安心して利用できる。
※2 各席ごとにVLANを切り、他の席からのアクセスを禁止。

約560坪の広大な店内に、150台に及ぶPCが設置され、インターネットやオンラインゲーム、ビジネスソフトといったサービスに加え、ダーツや独自開発のデジタルビリヤードなど最新設備を整備。持込PCが利用できることも大きな特徴の1つだ。

これまで自遊空間では、イーサアクセスルーター「RTX1100」を標準機として導入していたが、それをハイエンド機の「RTX3000」へ順次移行させつつある。その理由は、2つ。まず1つ目は、自遊空間には、数10台から100台以上に及ぶPCが設置してあり、繁盛時期には全席が埋まりフル稼働することが多く、ルーターの負荷も非常に高くなる。繁盛時期のネットワーク障害は、多くの顧客に迷惑をかけることになり、店舗への打撃も大きい。

「近年のネットワーク利用は多様化しておりWeb閲覧のほかに、ストリーミングやオンラインゲーム、Skypeのようなインテリジェントな通信を行うものまで現れてきた。帯域を気にしなければならないストリーミングのようなトラフィックと、リアルタイム性が重要なオンラインゲームや音声通信といったトラフィックを一手に処理できる、パケット処理能力の高いルーターが必要だった」とランシステム 経営戦略部 情報システム課 課長代理 黒澤 一秀氏は述べる。 すでに約80店舗に導入済み。RTX3000に移行してからは、会員の苦情もなくなり、快適な利用環境を提供できているという。

株式会社ランシステム 経営戦略部 情報システム課 課長代理 黒澤 一秀 氏
株式会社ランシステム

経営戦略部 情報システム課 課長代理
黒澤 一秀 氏

2007年10月19日に新規オープンした自遊空間BIGBOX高田馬場店

2007年10月19日に新規オープンした自遊空間BIGBOX高田馬場店

URLフィルタリング機能を「RTX3000」に実装して活用

2つ目の理由は、セキュリティ対策である。有害サイトへのアクセスが社会問題化し、各自治体では青少年育成条例を制定する中、ランシステムではいち早くURLフィルタリングを導入してきた。しかし、各店舗のPCに国内ベンダーのURLフィルタリングソフトをインストールしたものの、その運用管理やコストが大きな負担になっていたという。

「こうした問題に加え、エージェントソフトを入れるとPCのパフォーマンスに影響し、快適な利用環境が損なわれる懸念もありました。そこで、PCではなく、ゲートウェイで一括してフィルタリングする方法を検討。最終的にRTX3000を活用する方法を思い立ったのです」と沖野氏は説明する。

ランシステムがゲートウェイ方式として着目したのは、国内2社の外部データベースと連携し、ルーター側でWebアクセスを制限するURLフィルタリング機能だ。これは、ヤマハのファイアウォールルーター「SRT100」に実装されている機能だが、これをカスタマイズし、ファームウェアをRTX3000に実装することにしたのだ。すでに、数店舗のフィールド試験で効果を検証しており、新設した高田馬場店を皮切りに、本格展開を進める計画だ。

ランシステムが注力しているのは、もちろんセキュリティ対策だけではない。利用者が安心して「自遊空間」のサービスを楽しめるよう、さまざまな工夫を凝らしている。利用者の氏名や年齢などを登録する会員制度もその1つ。入店時に会員証をPOSシステムに通すことで、 夜間に滞在する18歳未満のお客様に退店を促したり、年齢に適したコンテンツの提供をスムーズに行うことができる。

こうしたPOSシステムのデータは「RTX3000」や「RTX1100」のインターネットVPNを介してデータセンターで管理。店舗のサーバーがダウンしても、インターネットVPN経由でデータセンターのサーバーに切り換え、サービスを継続できる体制を整えている。

「RTXシリーズは設定が容易なことに加え、管理機能が充実しています。例えばIPネットワークに障害が発生した場合、ISDN経由でルーターを制御するリモートセットアップ機能など、全国に多数の店舗を展開する当社にとって大助かりです」と黒澤氏は高く評価する。

今後、ランシステムでは、店舗ごとに導入している各種デジタルコンテンツをデータセンターで一元管理し、インターネットVPN経由で各店舗の利用者に提供する構想も視野に入れている。店舗の管理負荷を軽減するとともに、新コンテンツをスピーディに提供する狙いだ。これからも、ヤマハのルーターが支えるサービス基盤を軸に、複合カフェを革新していくことになるだろう。

セキュリティ提案

導入会社様

株式会社ランシステム、自遊空間 ロゴ画像

株式会社ランシステム

東京本社
東京都豊島区池袋2-43-1 池袋青柳ビル
URL  http://www.runsystem.co.jp

設立 1988年12月
資本金 7億5300万円
従業員数 191名(2007年9月30日現在)

事業概要
複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」事業やテレビゲームショップ「桃太郎」事業を直営・フランチャイズ展開するほか、カジュアルウェア事業など幅広い事業を推進している。


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