防犯や警備などさまざまな施設の安心・安全を担うセコムは、ヤマハ本社構内の監視セキュリティーシステム全体を手がけてきました。ヤマハ本社では最新技術の研究や新製品開発もおこなっているため、構内のセキュリティーを重視し、監視カメラによる常時監視に加え、エリアセンサーによる不法侵入の検知や、侵入者に対する威嚇照明などを活用した監視セキュリティーシステムを構築しています。
しかし、監視カメラやセンサーなども常に進化を続けており、各種機器の老朽化・陳腐化が課題になっていました。こうした最新技術を搭載した機器を導入するために、監視セキュリティーシステム全体の一斉リプレースが決定。従来、監視カメラなどは同軸ケーブルでつないでいましたが、今回のリプレースによりすべての機器がネットワークに対応するため、これらの機器をつなぐ専用のネットワークも構築することとなったのです。
[導入イメージ]
セキュリティー専用ネットワークには、その機能・性能面からヤマハのスマートL2スイッチ「SWX2200-8PoE」、シンプルL2スイッチ「SWX2100-24G」などを採用しました。セコムでは以前からヤマハ製ルーターを、監視カメラ導入時の推奨製品として認定していたこともあり、信頼性や性能面での懸念もなく、スムーズに導入が決まりました。
さらに、ヤマハ製L2スイッチ導入のメリットとして、高機能な監視アプリケーション「Yamaha LAN Monitor」が無償提供され、ネットワークの稼働状況を見える化できることも挙げられます。ヤマハ本社は構内が広く、スイッチを分散して配置するため、トラブル発生時には担当者の“勘”を頼りに機器の設置場所に足を運び、1つずつ原因を切り分けていくしかありませんでした。高所に設置した監視カメラは確認だけでも手間がかかりますし、原因の究明だけで半日近くかかってしまうこともあります。「Yamaha LAN Monitor」があれば、どこからどこまで通信が途絶えているかが詳細にわかり、PoE給電対応機器の再起動まで可能です。トラブル対応の時間を大幅に短縮でき、管理を効率化できる点も大きな魅力でした。
ラックマウントされたスイッチ群
通常業務と並行しての移行だったため、気を遣いながらの作業になりましたが、予定通りに作業が完了し、2018年5月より新たなシステムの稼働を開始しました。
50台ほどの監視カメラでは、リアルタイムで守衛所に映像を送るとともに、同じ映像データを記録用ディスクにも送っています。フルハイビジョン動画はデータ量も大きくなりますが、パフォーマンスにはまったく問題なく、まだまだ余裕がある状況です。
今回の監視セキュリティーシステム構築の経験・実績をもとに、他社へのご提案も進めています。さらに、ヤマハでは離れた拠点のネットワークも集中管理できるクラウドサービスも提供を開始しています。このサービスをセコムの監視カメラと組み合わせることで、全国の拠点を1か所から管理するサービスも展開できるのではと考えています。
監視カメラからの映像を映し出すモニター
シンプルで使いやすい「YAMAHA LAN Monitor」のおかげで、
迅速なトラブル対応が可能になりました
「Yamaha LAN Monitor」は専門知識を持ったエンジニアではなくても使えるシンプルな構成である点も魅力的です。メニュー構成が分かりやすいので、担当者が不在のときも誰でもどこでトラブルが起きているか判断できます。ここまで高機能なアプリケーションを無償で利用できることは本当に驚きで、「本当に無償ですか?」と聞き直したほどです。
「Yamaha LAN Monitor」があれば、メンテナンスにかかる時間も手間も圧倒的に少なくなります。私たちにとっては障害やトラブルが起きたときにどれだけ早く正常化できるかが重要です。スイッチとしての性能や信頼性は当然のこと、こういった観点からも価値の高いソリューションだと思います。
(2018年10月12日掲載)
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