株式会社創和サイエンスでは、お客様スペースに同社が構築したサーバー・インフラや、創和サイエンス本社のサーバーに構築したお客様のプライベートクラウド環境について、トラブル対応から日常的なアップデートまで運用保守サービスをマネージド型で提供。お客様がプライベートクラウドを利用する際や、同社スタッフがリモートでサーバー・インフラの運用保守をおこなう際には、ルーターのVPN機能を利用してサーバーに接続しています。こうしたなか、新たな取り組みとして2022年9月頃から動画配信をはじめた影響か、お客様や同社スタッフがサーバーにアクセスできないトラブルが発生。インターネット回線を冗長化すると同時に、既存のルーター(RTX1210)を10GbE対応の最新機種(RTX1300)にリプレイスしました。
かねてより同社では、お客様にサーバーやネットワーク機器などの提案・導入もおこなっており、ルーターについては、手頃な価格帯と充実のサポートを評価し、RTX1100の時代からヤマハ製品を自社で導入・検証しつつ、お客様に提案してきました。最初のきっかけは、お客様から「VPNを導入したいが何かよい製品はないか」という相談を受けたことでした。ヤマハ製品を含め、国内外数社のルーターを導入して自社でVPN環境を構築しテストを進めるなかで、電話での問い合わせ対応やWebの技術情報などにおいて、ヤマハが一番丁寧で分かりやすく、公開情報も充実していたこと、さらに使いやすく(設定しやすく)、高性能で安定していることなどがポイントでした。こうした背景もあり、今回、WAN/LANともに高帯域化し通信の安定性を確保するにあたり、10GbE対応のRTX1300導入に至ったのはごく自然な流れでした。
冗長化したインターネット回線は今のところアクティブ/スタンバイ構成ですが、テストを経て将来的にはアクティブ/アクティブ構成にしてWANの高帯域と高可用の一石二鳥を実現する計画です。LANについても、ルーター(RTX1300)配下のスイッチ類はマルチGbE/GbEですが、ルーター⇔サーバー間通信の10GbE化により、社外からのサーバーアクセスのレスポンスや安定性が改善。週に1回、サポート対象のサーバーをフルバックアップ(本社から別拠点のサーバーに)する時間がほぼ半分に短縮されました。RTX1300については、まだ導入して間もなく、お客様の本番環境が稼働していることもあり、VPN接続に特に問題がないことを確認したうえで、「アプリケーション制御DPI」や「フレキシブルLAN/WANポート」といった新しい機能についても徐々にチャレンジしていく計画です。
RTX1300配下に、保守契約を締結するお客様のサーバーや自社の業務サーバーを接続。
お客様のほか、協力会社のエンジニア、テレワーク中の自社スタッフが社外からVPNでアクセスする環境を構築。
お客様に提示できる認定資格としてYCNEにもチャレンジしたい
お客様にITインフラ全般を提案する立場として10GbE化には以前から関心をもっていました。今回RTX1300を導入することで、まずはWANとLANのゲートウェイから10GbE化しましたが、引き続きインターネット回線や、配下のスイッチなども10GbE化していくことでどれだけパフォーマンスが改善するのか興味津々と言ったところです。YNE(ヤマハネットワークエンジニア会)には以前から会員登録しており、有益な技術情報が得られる場として日頃から利用させていただいています。最近YCNE(ヤマハネットワーク技術者認定試験)の存在を知ったのですが、これまでネットワークについては独学でやってきたので、お客様に提示できる資格としてチャレンジしたいと思います。
数社のお客様に向けて、オンプレミス環境を構築し保守サービスを提供するほか、プライベートクラウド環境を本社に構築し保守を含めたマネージドサービスとして提供している。データマネジメントサービスやファシリティマネジメントサービスも手がける。1980年5月設立。
(2023年3月15日掲載)
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