介護施設での無線LAN構築:LAN設計の注意点

(掲載日:2022年02月14日)

#介護施設 #インテリジェントスイッチ #無線LANアクセスポイント

2021年10月に開催したウェビナー「介護施設でのセンサー活用に最適な無線LANアクセスポイント設定」で株式会社ノエックス様/株式会社インフィック・コミュニケーションズ様よりご紹介いただいた内容が興味深かったため、一部トピックスをこちらでも紹介いたします。全資料とウェビナー動画はYNE会員限定で公開されていますので、よろしければご覧ください。
(YNE会員限定公開)介護施設でのセンサー活用に最適な無線LANアクセスポイント設定

■介護施設でのネットワーク整備が進んでいる背景

2021年度は補助金の影響もあり、ヤマハもネットワーク更改の引き合いを多くいただきました。ノエックス様では見守りセンサーなどのシステムと一緒にネットワーク更改を手掛けられています。

今 介護施設のネットワーク設備が熱い!

■一般的な介護施設の無線LANアクセスポイントネットワーク構成

ノエックス様では介護施設向けに業務用・見守りセンサー用・フリーWi-Fi用の無線LANを提供するため、以下のようにネットワークを構築しているそうです。この資料では、ルーターはNVR510ですが、それ以外にRTX830なども使用されているそうです。従来は、見守りセンサーが多台数になることで発生していた不具合が、ヤマハルーターにすることで発生しなくなったとの実績をお話しいただきました。

ネットワーク構成

■注意点と有用なコマンド例

介護施設では業務用ネットワークに加えて、フリーWi-Fiを提供するケースが増えており、通常のオフィスよりネットワーク負荷が高くなる傾向があるとのことです。IPoE接続を使用して通信の高速化を図るのはもちろんのこと、ヤマハルーターに下記コマンドを設定して、トラブル防止に役立てているそうです。

DNSキャッシュエントリー数設定

dns cache max entry 1024

■介護システムとの通信安定化

SIPや介護システムとの通信がファイアウォールで制限される際には、2セッションに分けることで対応されています。以下のような構成のネットワークを構築し右側のL2スイッチに安価なものを使用したところ、フリーWi-Fiや見守り機器で多くの通信が発生した場合、別のVLANの通信ができなくなるなどの不具合が発生したそうです。そこで、L2スイッチにヤマハのSWX2310を採用したところ問題が解決、通信が安定化したと、L2スイッチの選定の重要性を語っていただきました。

専用システムで問題起こる場合

そのほか、無線LANのサイトサーベイの注意点や、ヤマハのユニファイドコミュニケーションスピーカーYVC-330を活用したオンライン面会提案のコツなど、さまざまなお話しをいただきましたので、介護市場にかかわらずネットワーク構築にかかわる皆様、ぜひウェビナーをご覧いただければと思います。

■まとめ

  • 介護施設ではフリーWi-Fiなどの需要が増えており、業務システムとの両立のためには工夫が必要
  • 回線はIPoEで、追加プロバイダー契約で2回線にすることでフリーWi-Fiと業務回線の両立が可能に
  • ルーター直下のディストリビューションスイッチはSWX2310シリーズにすることで通信がより安定
  • 「DNSキャッシュエントリー数設定」などのコマンドを活用することでトラブルを未然防止
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