スマートL2 PoEスイッチ
ワイヤレス化やIoTを支える、多数のPoE受電機器を収容可能なスマートL2 PoEスイッチ
ヤマハスイッチ製品技術情報サイトオフィスのワイヤレス化やIPカメラの普及に伴い、1台で多数のPoE受電機器を収容し、さらにそれらへ安定した給電が可能なPoEスイッチの需要が高まっています。従来のスマートL2 PoEスイッチは8ポート品の「SWX2200-8PoE」のみでしたが、『SWX2210Pシリーズ』では、10/18/28ポート品の3モデルにラインアップを拡充するとともに、アップリンクポートを別に配置することで、無線LANアクセスポイントなどの多台数接続における利便性が向上しました。また、装置全体では、すべての給電可能ポートで同時に各ポート15.4Wの給電が可能なため、多数のPoE受電機器を無理なく収容することができます。さらに、給電仕様としてIEEE802.3atに準拠し、1ポートあたり最大30Wを給電できるので、IEEE802.11ac準拠の無線LANアクセスポイントやPTZのIPカメラなど、多くの電力が必要となるPoE受電機器にも対応します。
『SWX2210Pシリーズ』は、さまざまな方法でPoE給電状態の確認や、ポート単位でのPoE給電のオフ/オンによるPoE受電機器の再起動が可能です。また、Web GUIによる機器単体でのPoE制御をはじめ、ヤマハルーターなどのL2MSマネージャーと組み合わせることで、遠隔地から『SWX2210Pシリーズ』を監視・制御することもできます。さらに、ヤマハルーターのLuaスクリプト機能や「Yamaha LAN Monitor*」を使用することで、無線LANアクセスポイントやIPカメラ等の死活監視にも対応し、自動でPoE受電機器を再起動させることも可能です。
*パソコン上でヤマハスイッチやヤマハ無線LANアクセスポイントの情報や接続機器を監視、制御するソフトウェア
『SWX2210Pシリーズ』は、スマートL2スイッチ「SWX2210シリーズ」の機能を踏襲し、従来モデル「SWX2200-8PoE」では非対応のスイッチ単体でのWeb GUIからの設定機能を搭載しました。これにより、スイッチのリソースの状態やログ情報などをダッシュボード画面で確認できるほか、VLAN等も簡単に設定可能です。また、TELNETによるCLI設定も可能なので、事前に作成しておいたコンフィグをCLI経由で複数のスイッチに反映させるなど、設定作業の効率化も実現します。さらに、独自のコンフィグ変換ツール*を使用することで「SWX2200-8PoE」で使用していた設定を『SWX2210Pシリーズ』に移行できるため、機器の入れ替えをしても同じ設定を保つことが可能です。一方、動作環境に関しては、最大50℃の環境温度に対応しており、無線LANアクセスポイントやネットワークカメラなどが使用される高温になりやすい環境下でも安心して利用できます。
*ヤマハルーターなどのL2MSマスターが保持している「SWX2200シリーズ」の設定ファイルを『SWX2210Pシリーズ』のコンフィグに変換するアプリケーション。
『SWX2210Pシリーズ』は、従来のヤマハスイッチ製品と同様にL2MSマネージャーの見える化機能「LANマップ」からの状態確認や端末管理が可能です。例えば、スイッチでループなどの障害が発生しても「LANマップ」機能で発生個所を簡単に特定可能で、一覧マップ機能でネットワークトポロジー全体も確認できるため、日頃の保守・運用業務の負荷低減も実現します。また、L2MSマネージャー側で『SWX2210Pシリーズ』の設定を保存・管理できるため、故障時などスイッチ本体を入れ替える場合に、保存している設定を転送することで、速やかに新しいスイッチを運用することが可能です。
『SWX2210Pシリーズ』は「SWX2200-8PoE」で搭載した「VLAN」や「QoS」だけではなく「リンクアグリゲーション」にも対応します。「QoS」では「SWX2210シリーズ」同様に、DSCP(DiffServ Code Point)値やCoS(IEEE 802.1p Class of Service)値による優先制御や送信キュー割当て、WRR(Weighted Round Robin)重み付け制御に対応します。これらの方式に対応することで、従来よりも帯域を有効に活用することが可能です。また「リンクアグリゲーション」は、スタティックリンクアグリゲーションに対応し、経路の冗長化が必要なネットワークで利用することで、安定したネットワークの運用を実現します。
『SWX2210Pシリーズ』において、下記機能を追加するためのファームウェア公開をしています。
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