優先制御 : コマンド設定

管理番号:YMHRT-4407 
(最終更新日: 2023/7/12)

本機能の対応機種は、RTX5000RTX3510RTX3500RTX1300RTX1220RTX1210RTX1200RTX830RTX810NVR700WNVR510NVR500FWX120vRXです。

図 優先制御

本社にルーター(1)が1台、拠点1にルーター(2)、拠点2にルーター(3)、計3拠点でネットワークを構築しています。
本社 ルーター(1)のWAN回線は10Mで契約したEthernet回線、拠点ルーター(2)、ルーター(3)のWAN回線はPPPoE回線を使用しています。

光回線に接続するためには、別途ONUが必要です。
NVR700WとNVR510は、本体のONUポートに小型ONUを装着することで、光回線に接続できます。

QoS設定検討

このネットワークにおいて重要なサービスは、基幹系サーバーとクライアント間通信およびVoIPによる通話サービスです。
この2つサービスの使用帯域は、基幹サービスではクライアントごとに500K程度、VoIPサービスでは1M程度です。
帯域に比べ優先度の高いサービスが必要とする帯域が小さいので優先制御方式を選択します。

本機能の対応機種のうち、設定例を掲載している機種は、以下のとおりです。

機種 掲載内容 備考
本社 RTX1300 RTX1220 RTX1210 RTX1200 RTX830 RTX810 NVR700W NVR510 NVR500 FWX120 コマンド設定例  
拠点1 RTX1300 RTX1220 RTX1210 RTX1200 RTX830 RTX810 NVR700W NVR510 NVR500 FWX120 コマンド設定例  
拠点2 RTX1300 RTX1220 RTX1210 RTX1200 RTX830 RTX810 NVR700W NVR510 NVR500 FWX120 コマンド設定例  

本社 ルーター(1)

経路設定
(デフォルトゲートウェイ)
ip route default gateway "IP-VPN/広域イーサのゲートウェイアドレス"
LANインターフェースの設定 ip lan1 address 172.16.1.1/24
ip lan2 address 10.1.1.1/24
送出帯域の設定 speed lan2 10m
Queueの設定 queue lan2 type priority
queue lan2 class filter list 1 2 3
Queueの設定
(優先パケットのフィルター定義 )
queue class filter 1 4 ip "基幹系サーバー" *
queue class filter 2 4 ip "VoIP端末" *
queue class filter 3 2 ip * * (※1)

※ 必要に応じて、フィルター設定を追加してください。
※1 "queue class filter"コマンドで明示されないパケットはすべてクラス2のキューに入ります。
  "queue class filter 3 2 ip * *"は動作上設定する必要はありませんが、明示した方が管理上分かりやすくなります。

拠点1 ルーター(2)

経路設定
(デフォルトゲートウェイ)
ip route default gateway pp 1
LANインターフェースの設定 ip lan1 address 172.16.2.1/24
送出帯域の設定 speed lan2 10m
Queueの設定 queue lan2 type priority
WANインターフェースの設定
・PPPoEによるInternet接続設定
・PPPoEサーバーとの認証設定など
pp select 1
pp always-on on
queue pp class filter list 1 2 3
pppoe use lan2
pp auth accept pap chap
pp auth myname (接続するID) (パスワード)
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp ipaddress on
ppp ipcp msext on
ip pp mtu 1454
pp enable 1
Queueの設定
(優先パケットのフィルター定義 )
queue class filter 1 4 ip * "基幹系サーバー"
queue class filter 2 4 ip * "VoIP端末"
queue class filter 3 2 ip * * (※1)

※ 必要に応じて、フィルター設定を追加してください。
※1 "queue class filter"コマンドで明示されないパケットはすべてクラス2のキューに入ります。
  "queue class filter 3 2 ip * *"は動作上設定する必要はありませんが、明示した方が管理上分かりやすくなります。

拠点2 ルーター(3)

経路設定
(デフォルトゲートウェイ)
ip route default gateway pp 1
LANインターフェースの設定 ip lan1 address 172.16.3.1/24
送出帯域の設定 speed lan2 10m
Queueの設定 queue lan2 type priority
WANインターフェースの設定
・PPPoEによるInternet接続設定
・PPPoEサーバーとの認証設定など
pp select 1
pp always-on on
queue pp class filter list 1 2 3
pppoe use lan2
pp auth accept pap chap
pp auth myname (接続するID) (パスワード)
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp ipaddress on
ppp ipcp msext on
ip pp mtu 1454
pp enable 1
Queueの設定
(優先パケットのフィルター定義 )
queue class filter 1 4 ip * "基幹系サーバー"
queue class filter 2 4 ip * "VoIP端末"
queue class filter 3 2 ip * * (※1)

※ 必要に応じて、フィルター設定を追加してください。
※1 "queue class filter"コマンドで明示されないパケットはすべてクラス2のキューに入ります。
  "queue class filter 3 2 ip * *"は動作上設定する必要はありませんが、明示した方が管理上分かりやすくなります。

【ご注意】
本設定例は、設定の参考例を示したもので、動作を保証するものではございません。
ご利用いただく際には、十分に評価・検証を実施してください。

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